東方で詠むP.Y.2@突入前

“サイキョーの敵は、あたいの中にいる”――――チルノ


米ロサンゼルスの一隅にあるFBI支局非正規居酒屋組織「M.I.S.T.I.A.」の奉公人魂魄妖夢はNMC狩りの任務に忙殺され、
鬱屈しながらも平穏な毎日を送っていた。


妖夢は3年前の1997年、冥界・西行妖封鎖事件の折パラサイト・ゆゆ成体との一連の戦いにおいてみずからの
みょトコンドリアを暴走させ、事態の終結には貢献するものの、周囲に与えた人的被害・
「同類」であるパラサイトゆゆの遺した言葉・みずからの存在意義に疑問を抱き白玉楼を退いていた。
みょトコンドリア活性によりほぼ年をとらず半人半霊となってしまった自分。

「それでも人として、このままNMCを狩って静かに消えていこう」

そう思っていた。



file1:ネクロポリスタワー屋上戦


2000年某月某日、ネクロポリスタワー最上階にて発生した状況に出動した妖夢が見た物は、累々たるSWAT(すわっと)部隊の残骸の山、
これまでとは明らかに形態の異なるNMC――ANMC(アーティフィシャル・ネオ・みょトコンドリア・クリーチャー)と、
そこに佇むNo.お9と名乗る「ハンター」だった。

「そうか…貴様もみょトコンドリアの…ククク…」

M.I.S.T.I.A.の同僚である博麗霊夢と、すわっとの生き残り隊員八坂神奈子の助力で辛くもNo.お9を撃退したものの霊夢は負傷離脱。
妖夢は新たなる事件の幕開けを感じた。



file2:廃屋内戦


「アリゾナ州モケーレ砂漠においてキャトル搾乳事件発生、急行してもらいたい」
「厄介払いですか?」




ネクロポリスタワー事件の捜査陣から外され、上司の命令に不服ながらも砂漠に飛んだ妖夢は、ANMCの跋扈により不死人・教師等住民が避難した後の砂漠の竹林をたった一人守るベトナム帰還兵ゆかりん(17才)とその愛猫ちぇんと出会う。

ゆかりん(17才)の協力を得、厚意によりモーテルに滞在、現地調査をしていた妖夢は十六夜咲夜を名乗る私立探偵と遭遇。

「十六夜咲夜、メイドですわ」

いまいち正体の掴めない咲夜ととりあえずお互いの任務上の「同盟」を結び調査を継続。

「住民から有明と呼ばれている裏の妖怪の山に最近新興宗教団体の入植があったが、それにしては運んでいたのは大量の土砂と肥料と…」
「肥料?」

ゆかりん(17才)との会話中、誰かの悲鳴を聞いた妖夢は場を中座、ちぇんと散策。井戸を通り施錠された廃屋においてふたたびNo.お9と相まみえる。ちぇん逃げて!


「しょせん人類の生死は、みょトコンドリアの思うがままよ!」


戦い。
そのNo.お9の言葉に応じるかのように、戦闘中に妖夢のみょトコンドリアが暴走。
対人体自然発火現象により、火だるまになるNo.お9
妖夢は気を失ってしまう。



file3:集落防衛戦



夜――ANMCの時間。

「………」

咲夜は妖夢にナイフを向けていた。逡巡ののち、月光に振り上げられる白い腕。
一瞬速く目覚めた妖夢は咲夜のナイフを燃やす。

「!」
「……あれ、十六…夜さん?…私は…お9は?」
「お9?誰のことだ」

咲夜に、中座したままだったゆかりん(17才)との話をする。
りんかい線がANMCによって壊されているので、ゆかりんのトラック(狐)を借りて妖怪の山のどこかしら逆三角形の建物に行ってみようということになり、
トラック(狐)の修理が済むまで各自モーテルで休憩をとることになる。

すなわち、

シャワーシーンであr



仮眠中、妖夢はょぅι゙ょの夢を見る。

「…?」

そのとき、轟音とともに集落に巨大Suicaが襲来。


集落防衛戦を経てSuica撃退の後、妖夢はゆかりん17才のベトナム時代の骨董品「楼観剣」を譲り受ける。

「斬りたい背中」



interbal.....



file4:シェルター潜入戦


妖怪の山、びっくりサイト入口制圧戦。すでにANMCの巣窟であった。

「ここまでだ…」

道中、鴉部隊および鼠部隊の攻撃に咲夜とはぐれ、光学迷彩服の人を殲滅後、施設に足を踏み入れた妖夢が見たのは宗教施設とは名ばかりの、
見事なKAPPAラボおよび大規模ANMCプラントだった。

すでに人の姿は影も無く、ANMCに蹂躙されるまま放置された最深端の機材・PC・ギャルゲ

「電源は生きてる…」

「ぼくは もうだめらし い。 かぐや」 ここで働いていた研究者の筆だろうか?研究レポートの山と、片隅の秘密のえーりん日記が目に留まる。


ギャルゲ。
同人誌。
フィギュア。
魔改造フィギュア。
アナゴさん

およそ人の所業と思えない禁断の領域に吐き気をもよおしつつも調査を進めていく。

「し…しじゅ、しゅじゅちゅっちゅ」

手術室、と書かれた部屋の中にて妖夢は、夢で見たょぅι゙ょの光景との既視感を覚える。

「……?」

調査の道中何か5つほど抱えたANMCにバチィ!される。

「げえ、人間!?(違う)」

と、突如雲山ジェネレータが作動。ガスの充満していく滅菌室から逃げられなくなった妖夢は半霊の機転により廃棄ダクトから脱出するも、下層処理場に落ちてしまう。

「どうやって上にいけばいいのかしら」




廃棄処理場にてキスめ・山女タッグ遭遇戦、どこまでも追ってくるパルしぃからの離脱戦。

パルしぃの受け取ってください、最後のエメラルドスプラッシュ…で高温廃棄処理スイッチを押されるも、すんでのところで非常扉が開き、逃げのびる。そこにいたのは咲夜だった。
咲夜と処理場から下水道を通り脱出中、かすかにちぇんの鳴き声を聞いた妖夢は施設調査を咲夜に任せ、井戸からちぇんと再会、妖怪の山から竹林に帰還する。
竹林には同僚の霧雨魔理沙が来ていた。

「ボスのミスティア命蓮寺とみょんな動きをしている。このまま任務に沿って深入りするのは危ないのぜ」

M.I.S.T.I.A.内部の蠢動を感じつつも、妖夢は施設の調査を継続することを選ぶのだった。



file5:シェルター再潜入戦、そして


ふたたび妖怪の山に潜入。処理場東4ホール地下から咲夜の開いてくれた道を通り上階河童ラボに向かう途中、先刻のバチィANMCと遭遇戦になる。
日記を見た妖夢には薄々その正体が分かっていた。ANMCを倒す。

「5つの難題…自分からすすんで働きたくなかったとはいえ、ニートのなれの果て…
私はああは、なりたくないと思う。けど…」

しゅじゅちゅっちゅ。
ANMCの持っていたかぐやカードで据え置きPCのロックを解除する。
自分と似た夢のょぅι゙ょと手術室…。
めまいがする。



「デオキシリボース、AGCT塩基… 遺伝子サンプル情報 これは?」


enter





・・・・・
遺伝子サンプル_

魂魄妖夢
XX

生年月日、血液型、サイズ、目の色、毛の色、所属、記載住所、勤務評定、IQテスト結果、運動能力テスト結果、視力、利き手、利き足。
二刀流を得意とする古流剣術使い。
もと白玉楼の庭師。
好物は修行の合間にこっそり食べるいちご大福
1997年の事件以後、確認できる当該“覚醒”みょトコンドリアの唯一宿主にして共生成功者、半人半霊。
同事件において成体化をみた“YUYU”みょトコンドリアとの接触を果たした模様。
1998年、当プランはサンプルのドロワーズ入手に成功
・・・・・




「…………そんな
ANMCは、クリーチャーは…、すべて私と同じいちご大福好き…」

室内の電話が鳴る。

「封鎖エリアで凄いもん見つけました、ちょっと来い」

・・・

「あ?」

ロックの解除された重い扉を開けると、機械と格闘する咲夜と大きな繭があった。



「これは、卵?中に巨大ANMCが入ってるというわけですか」
「ええ。破壊したいが大きすぎて手も足もでない。制御システムも私には無理ゲー」
「……」
「これ、中で動いてう」
「……」
「残ってるデータによると、これが孵化して上空からANMC化促進ウイルスを散布。大気に乗せて晴れて全人類残念な感じになる。そういう計画のようね。荒唐無稽だわ。
もっともこの状況を見る限り中途でヘマをやって、職員たちは後始末の暇もなく逃げたか…いえ、反乱したANMCにやられたかしら?
そして、この繭が残った」
「わけのわからない物を、勝手にいじるからですよ」
「地下最々下層に巨大プラントがある。職員の間ではおりんりんランドと呼ばれていた…。うん、自律発電施設がある…、そこから直通の別線で電力がきているから、そこを止めれば」
「…行きましょう」



ゆゆの復活を止めるために。



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